けれど、満更でもなかったらしく。 「お前、人混み駄目なんだろ?」 ちょっと気にしてくれたりして…まぁ、行くんだろう。 「行ってみないと分からない。」 「なんだそりゃ。」 「だから行ってみよう。」 ミュージックプレイヤーを止めて、鞄を持つ。 「家に連絡いれろよ。」 「んー。」 スカートに入っている携帯を手にして、家に連絡した。 「…うわ…。」 去年もそうだったけど、今年も凄い。 鼻が可笑しくなりそうな程のソースのや油の香りがする。 身の回りには浴衣の家族連れがうじゃうじゃ。