あたしはその声に慌てて振り返った。

そこに立っていたのは、健くん。




「健くん!? 何でここに?」

「何でって…、たまたま」

健くんの隣には可愛い女子高生。

どうやらデート中らしい。

「へぇ。優香さんってショップ店員なの?」

「まあ…」

「いつもはそんなギャル服着ないのにね」

ニヤニヤしてあたしに近づいてくる健くん。

あたしの脳裏に"この間のコト"が蘇ったー。


「彼女待たせてんでしょ? 早く行か…」

「…ごめんなさい」