その中の1人の少年が目に留まる。 「健くん…?」 どこかで見た子だと思ったら、先生の息子の…。 「何か怖いわね、どこの学校の生徒かしら?」 お母さんが怪訝そうな顔で集団のほうを見ている。 「制服でタバコなんか吸って…」 確かに健くんの手にはしっかりとタバコ。 こんなの先生が知ったら…。 「ごめん、お母さん! 急用思い出しちゃったから先帰っててくれる?」 「あ、うん? 分かったわ」 あたしはお母さんと離れて、彼らを尾行することにした。