「行くぞ」
玄関から久世の声が聞こえて、慌てて旅行バックを持って玄関に走る。
淡い小花柄のミニワンピに、茶色のベストを羽織ってちょっぴりオシャレをした。
「貸せ」
「あっ、ありがと!」
スルリと腕から抜き取られたバックの重みがなくなって、楽チンになった。
マンションの前にはシルバーの車があって、運転席には雨宮センセがいた。
「やぁ!今日は旅行日和だね~」
「うん!」
「………」
ご機嫌なウチと不機嫌な久世を乗せた車は、すぐにマンションから遠ざかった。
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