「小百合、調子良いなら俺今日帰っていいかな?
明日月曜日で学校始まるからさ。」


「もちろんだよ。
もう大丈夫だから、今までありがとう。」


帰ってしまう。


悟が帰ってしまう。


「さとるおにいちゃん、かえっちゃうの?」


「ごめんね千春ちゃん。
明日の夕方5時には、また来るから。」


「5時?」


明日来てくれるの?


「高校終わってすぐに来るから、待っててね。
コンビニのバイトはやるから心配しないで。
お店はいつから行くの?」


「火曜日から行くつもり。」

「そうか、わかった。
じゃ、俺帰るから。
達也、千春ちゃんおやすみなさい。」


「「おやすみなさい」」


「小百合、淋しくて泣かないで待っててね。」


ー チュッ ー


おでこにキスをして、悟は帰って行った。


「おかあさんとさとるおにいちゃんはラブラブだね。」


ニコニコしながら、ホットミルクをチビチビ飲む千春。


「さぁ、達也、千春、飲み終わったら寝る準備しようか。」


明日来るよね悟。


鍵返してもらってないから、きっと明日も来てくれるはず。


明日の夕方には会える。


何度も自分に言い聞かせた。