「では、小百合にあいさつ。」


「「行ってきまーす。」」


元気にあいさつする二人。

「はい、いってらっしゃい。」


「小百合行ってくるね。
淋しいけど、少し我慢して。」


ー チュッ ー


「うわー、ほっぺにチューしたー。」


「だって、千春ちゃん、俺と小百合はラッブラブだもん。」


おいおい、何言ってんだ。

「らっぶらぶ?」


「そう、ラッブラブ。」


「では、みなさんご一緒に、ラッブラブ、それラッブラブ。」


おいおい。


「「「ラッブラブ、ラッブラブ。」」」


あぁ、ついに達也まで。


ラブラブ仲良し三人組は歌いながら歩いていく。


あなたたち、近所迷惑ですから。



まだ熱あるけど、体はすごく楽。


吐き気もない。


しかし、本当にあいつ何者なんだろう。


きれいに片付いた台所。


ベランダに列んだ洗濯物。

冷蔵庫を開ければ、たくさんの食料品。


往診も頼んでくれた。


子供の世話、病人の世話。

吐いてる時は背中をさすってくれて、吐いた物まで処理してくれた。


お風呂を見れば、新しい洗面器。


………彼女いいかも。