「どうかしたの?」


いや、どうもしませんけど。どうもしませんけど!

いきなり現れるものだからびっくりしちゃったじゃないですか。


「やっぱり国語の先生って読書家なんだなあ……って」


言い訳が苦しいなんて自分で自分にもつっこみたくない。

すると先生は“あはは”と笑ってみせた。言い訳の苦しさに同情した訳じゃないよね!?

その後すぐに私の読書家発言に対して答えてくれた。


「読みたい本を借りに来たというのも確かにあるけど……。
合宿で使うのにいい作品はないかな、と思ってね」