「大丈夫かい!?」


そんな奇跡の生還を喜ぼうとしたのもつかの間、後ろから声が聞こえる。

男性特有の低音ボイス。私と同世代と言うよりか、大人な印象。

私の顔を覗き込むかのように心配するのは藍色眼鏡で黒スーツ姿。

制服じゃないって事は生徒ではなく先生って事は確かだけど、それでも少し幼く見える。

でもちょっと格好良いかも。……ん? ……覗き込まれている? あれ?

私さっきまで頭が地面に1番近い位置にあったような。

いやそれよりも。どう考えてもこの体勢……。