「100歩譲って人を傷付けた事がキッカケで、逃げているとしてもですよ?
私は傷付きませんでしたけど? むしろ嬉しかったですよ? っていうか、先生の力で感謝している人は沢山います。
……先生が力を使ったと知っていればの話ですけど。
現に古瀬先輩の暴走を止めたのだって、誰もが感謝していますよ?
って言うか、臆病でも私は先生が好きですから。逃げているなら私も逃げますって」


変な日本語使っていないと思うけど、とにかく“私は傷ついていない”事を先生に言った。

先生はそんな私の言葉に狐につままれたような顔をしている。何だか面白い。

でもその表情もすぐになくなり、ふっと笑う先生が次に言ったのは“君は本当に変わった子だ”と。それから……。