ミラクル先生といっしょ。

助けてくれた人だという事を説明しながら思い出す。

挨拶はしたけれどお礼をするのを忘れていたという事実を。でも手ぶらで行くのもなあ……。

購買に栄養ドリンクあったかな。もしくはスポーツドリンク。

最悪声を潰さないようにって意味を込めてのど飴。

あ、それかプロテインでも……プロテインはさすがにないか。


「紗世ちゃん……プロテインなんて何に使うの?」


アイちゃんが不思議そうに聞いて来る。

あれ? 心の中で呟いていたつもりなのにだだ漏れだった?


「いや……ね。私を抱えられるなら、力持ちなのかって思って。
鍛えているんだったら丁度良いかな……とかね」

「湯浅先生が鍛えているかは分からないけれど、プロテインって高いよ? 確か」


……そうなの? それは知らなかった。