「へえ、そう。あくまでもそのスタイルを貫くってわけ? どこまでもバカな人ね。
だったら勝負をしましょう? 確か文化祭でメイド喫茶をやる事になったわよね?」

「何かイラッとしたけれど……メイド喫茶をやる事が何か?」


何となくだけど嫌な予感がする。


「そこで勝負をしましょう。メイドをやる気はないけれど、
メイドの格好をしてチラシを配る程度なら……出来るわよね?」


入村さんが出したルールはこうだ。

当日、集客の為のチラシ配りと言う名の学校巡回で、

どれだけのお客さんを呼ぶ事が出来るかの勝負だ。

早くにチラシを配り終わったかの時間と、実際に来たお客さんの数で勝敗を決める。

負けたらスッパリと相手を諦める。でも私はこの勝負に納得がいかないでいた。