それは私が大学2年の時のお話。



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「じゃあ、今日は午後バイトだから。」


「わかった。早く帰って来てね。…ん。」



玄関で見送ってくれるお兄ちゃんが、私に頬を向ける。


え?



「お兄ちゃん?」



お兄ちゃんは何を待ってるの?



「いや、行ってきますのチュー。」



はい?

お兄ちゃん、私お兄ちゃんのこと大好きだけど…


「お兄ちゃん…チューは孝幸が怒っちゃうからだめ。」


「えー、瞳は俺のなのにー。」



拗ねちゃったお兄ちゃんは、いつ見ても可愛くて…つい甘やかしちゃう。


私より10センチ以上背の高いお兄ちゃんの頭をなでなで。



「行ってきます!」


「瞳~好きだよ~♪♪♪」


近所迷惑にならない内に出発した。


私も甘やかしちゃうとこ、ブラコンかなぁ。


なんて思いながら、大学へ向かった。