薄暗い建物に、 埃っぽい空気。 「おじさん、どこ行くの?」 あたしの問いかけに答えず、 男の人はずんずん前に進んでく。 そこにはたくさんのドアがあり、 多分、ビルみたいなとこだったと思う。 「ねぇ、ここどこ?」 掴まれてる手はとても強くて、 振り払うことができなかったのを今でも覚えてる。