「……」

 田脳は話をしようと考えるが何も浮かばない。

「もう、お前は一体何の用でここにいるのだ!」

 波教頭はゆっくりと田脳の方に一歩ずつ近づいてきた。

 藤美教諭は準備室に入って行った。

「や、や、や……」

 田脳はやっと発するが、恐怖で言葉にはならなかった。

「何が言いたいのだ!」

「こ、殺さ……」

 田脳は一歩ずつ後退りした。

「殺す? だったら……」