――――――――
――――――


髪を巻き巻き♪

メイクもばっちり

鏡の前で全身をチェックして…



無意識に窓を見た


桜の木がの隙間から覗く部屋の窓は、カーテンが閉まってる。



ぼーっと窓を見てたら、カーテンが揺れて、とっさに壁に隠れた。


悠登が窓を開けた音が聞こえてくる。



「里緒菜っ」



「はいっ!!」


思わず返事をした私を悠登は声をあげて笑った。


「隠れてないで出てこいよ」


「………」


窓越しに桜の木を挟んで向かい合う


「おっおはよ…」

「おぅっ」


「…久し振りだね、こうやって話すの」


「…そうだな」


悠登の声を聞くのがすごく久し振りに感じる




「里緒菜っ」


「何っ?」


「親睦会ちゃんと行くから、だから心配すんな」



顔が見えないから、悠登の表情はわからないけど、その声はあったかくて、いつもの悠登だ。

それがすごく嬉しかった。



「弁当、俺のもなっ」


「了解〜っ」






帰ってきたら悠登に報告しよう、先輩とデートだったなんて聞いたらびっくりするかな