「ちょっと待ってください!」

振り返ると平間さんと中島さんが立っていた。

「姫乃、落ち着いて」

ちょっと慌ててる平間さんをしっかりと支えている中島さん。




「ごめんなさい…自分のことしか考えてなくて、古川先輩には嫌な思いをさせてしまって」

一向に頭を上げない平間さん

「もういいよ。」

響が先に言った。

「そうだよ。平間さんがわかってくれたなら」

「ありがとうございます!」

今にも泣きそうな顔を勢いよくさげた。

「川口くん、社長に頼んで退職の処理伸ばしてもらったから、明日言いなよ。君みたいな優秀な人を失うのは痛いから」

と中島さん。

「ありがとうございます。」

やった!またこれからも響と会社に行ける!


「それじゃ、俺たちはこれで」

中島さんは平間さんの肩をしっかりと抱き抱え会社に入った。


「俺たちも行こうか?」

差し出された手を握って家に向かった。



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