あ、こんな所に100円玉が落ちてるーっ!!(ぱぴゅーん!!)


ガタっ!!勢いよく戸を開けたバーさんが口を開く


バーさん:ええーっ!!どこどこ!!?そりゃわしが落とした100円玉じゃ・・・あれ!?


100円玉なんてどこにも落ちてない


鶴子:見〜た〜な〜っ

バーさん:ひーっごめんなさ〜いっ!!てか、あんたが誘ったんじゃろうがーっ !!


そう。そこには、鶴が翼をバシャバシャさせながら、水浴びをしていたのである


鶴子:おジーさん、おバーさん・・・正体を知られたからには、もうこの家にいることもできません・・・

ジーさん:正体を知ってしまったと言うより知らされたって感じじゃが

バーさん:大丈夫じゃ。あんたが鶴だってことは、誰にも言いやせん

鶴子:あんたが一番不安なのよ

ジーさん:そうじゃ。わしらは、もうお前を本当の子どもと思うておる。ちょっと羽が生えてて、ちょっとクチバシがあるくらい気にせん・・・


鶴子が目に涙を浮かべて言う。


鶴子:ありがとう・・・おジーさん・・・でも、もうすぐ、あたしは人語をしゃべることもできなくなるわ

バーさん:そんな・・・

鶴子:おジーさん、おバーさん・・・今までありがとう・・・機織りの道具を大量生産が可能な機械に変えておいたわ・・・どうぞ使って下さい


鶴子はすでに玄関に来ている


ジーさん:行ってしまうのかの・・・