「夏美ちゃん、おはよう」

「おはよう、稀田くん」

朝登校して教室に行くと、もう稀田が来ていた。

「あのさ、今週の日曜日何か用事ある?」

「どうして?」

「地域の運動会での賞品、遊園地のペアチケットだったんだよ」

「あ、そうなの!?地域の運動会にしては、良い賞品・・・」

結局、リレーは稀田くんの地区が優勝した。
そして、運動会のMVPは稀田くんだったからその賞品。


「一緒に行かない?」

「え?!」

「もしかして、用事ある?」

「ないけど・・・」


もし、稀田くんと二人で遊園地にいるとこを見られたらまた何されるかー・・・


「大丈夫だよ。周りから何か言われても、俺が守るから」

「え?!」


「決まりね。じゃあ、時間と待ち合わせ場所はメールするね」

「え・・・え・・・ちょ・・・」

「楽しみだね。遊園地」

「あ・・・うん」


綺麗な顔に微笑まれると、何も言えなくなってしまうのは何故だろうー・・・