――童顔のせいだろうか。 実際、麻紀ほどではないけれど、実年齢より若く見られることが多かった。 それでも、他人には年相応に見てほしかったから、いつも服装や言葉遣いには気を付けていたつもり。 だから、学生に間違われることは、まずなかった。 正直なところ、嬉しさよりも戸惑いの方が大きかった。 なんとなく気恥ずかしくて、彼の顔を見ることができなかった。