アスファルトの照り返しと車の排気ガスとが充満する横を通り過ぎ、大越くんに続いて店内へと足を踏み入れた。



活気溢れる店内は、行楽客と見られる家族連れの姿が目立った。 



真っ白な割烹着を身に纏ったおばさんに案内されたのは、海に面した座敷席だった。



店内でも、楽しい話題は尽きることがなく、ずっと笑いっぱなしだった。



『お見合い』だということも忘れて――…。