「そろそろ昼ご飯にしようか?」



チラッと車のナビに表示された時間を見ると、もう昼時(ひるどき)だった。



「そうだね。そろそろお腹も空いてきたよね。」



少し車を走らせると、国道沿いに『地魚・漁師料理の店』という看板が見えてきた。



「あそこにする?」


「うん、いいよ!」



ウィンカーを出し、左折したハリアーは、店の入り口に一番近い場所に停車した。


ドアを開けた途端、海の香りと引き換えに、ギラギラと照りつける太陽の日差しが頭上を襲った。