鏡の前で、何時間も悩みに悩んだあげく……


結局、最初の予定通り、ピンクのワンピースを着ていくことにした。


待ち合わせは、JR水道橋駅・東口前に10時の予定。 

待ち合わせ場所に向かった私の頭の中は、全て裕司くんに支配されていた。


吊り革に掴まり、流れる車窓からの風景を楽しみつつ、裕司くんに会えるドキドキで満たされていた。


時間より少し早めに着いた私は、ショーウィンドーに映る自分の姿を、何度もチェックした。 


大丈夫かなぁ……?

おかしくないかなぁ……?

正面からも、後ろからも、何度も自分の姿を確認した。



「――めぐみさん!」


急に声を掛けられて、ドキッとした。