ドクン…ドクン…ドクン……と、引き寄せられた胸の辺りから心臓の音が聞こえた。


物凄く、速かった。 



一瞬、自分の心臓の音かと思ったくらいだ。



――が、



間違いなく、彼から発せられた音だった。 



彼もドキドキしているのが伝わってきた。



もちろん、私もドキドキしていた。