「あー…疲れたっ!」
「鏡夜先輩っ、お疲れさまです」
汗ダラダラで帰ってきた鏡夜先輩。
その顔は、なんだか満たされてるような感じで、キラキラしていた。
「未羽、俺のこと、応援してくれたでしょ。」
私の肩に顎を乗せる鏡夜先輩。
ち、近い……
「あ、あの…知り合い、なんで」
「ふーん…それだけ?」
「え…えっと?」
「俺に、一位になってほしかったんじゃねぇの?」
肩にのせるのをやめて、私の顔を覗き込む鏡夜先輩。
とても意地悪な笑顔で…
か、っこいー…
「……っ先輩…。」
「ん?」
「一位、おめでとうございます…。かっこ、よかったです。」
「……未羽。」
「はっ…い……」
顔をあげると、鏡夜先輩がキスをしてきた。
「んん……せんぱっ…」
「はぁ……可愛すぎんだよ…」
口を離すと、ため息と一緒に鏡夜先輩がつぶやいた。
私は、頭がクラクラとしていて、聞こえなかった。
「な、なにするんですか…っ」
「…エネルギー補給?」
ガソリンスタンドじゃないんですけどっ
「なんか未羽の顔みてると、泣かせたくなるんだよな。」
ど、ドS発言っ
「んじゃ、いってくるわ。」
「あっ、頑張って下さい!」
「おう。」
鏡夜先輩は、次の400mリレーにも出るので、走って戻っていった。
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