獣百匹☆紅一点!?




1000m走が始まった。


「え、はやっ!!」


「あいつ…県で、三位。」


「え、あの先頭の人ですか??」


「うん。」



スタート直後に、一人飛び出した黄団の三年生は、県で三位らしい。


「鏡夜先輩は…」


鏡夜先輩は、前から三番目にいた。


一番目が黄団の三年生、二番目が赤団の三年生。



黄団を応援しなきゃなんだけど…

あんなに頑張ってる鏡夜先輩を見てると、応援したくなる。


「つらそう……。」



黄団の三年生のペースが早くて、後ろの方はペースを乱されたみたい。
半周くらい差がついている。



あと、二周半…



「あ……」


「抜かしたっ!」


鏡夜先輩は、前にいた赤団の三年生を抜かした。

一位との差は、そんなにない。
鏡夜先輩は、ぐんぐんと差を縮めていく。



「鏡夜先輩……頑張れ……。」










.