「……来ちゃった…」



部屋の前。
なんだか緊張してしまって、ノックできない。



留学前は、私のことを好きだって言ってくれたけど、私は薫を選んだし、もう半年以上もたってる。


もう、私のことなんか好きじゃないかもしれない…



……振られたら、どうしよう。
もう前みたいにはなせないかもしれない。



そう思うと怖くて、なかなか勇気がでない。




「……だめだ。」



もう逃げないって、決めたんだから。

私の幸せを願ってくれた薫のためにも…


振られてもいい。
きっと、伝えることに意味がある




私は、大きく深呼吸して、部屋をノックした。



コンコン

「はい…って、未羽?どうした?」



「話が、あるんです…いいですか?」



「おう。入れば?」










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