｢ひっひどいです…っ私っ！生徒会がっ…楽しいなってっ思って、たのにっ……｣



会長は、私が泣いているのに気づくと、急に慌てだした。




｢うわっ何泣いてんだよっ！｣



｢うぅ〜…会長の、ばかぁー｣



｢わ、悪かった！だから、泣くなよ！｣



｢ひっく…ううっ……大っきらい…会長なんかっ大っきらいっ｣



｢…泣くなよ。｣



会長は、私を抱きしめながら言った。



｢俺のこと、嫌いでもいいから…泣くな。｣



｢ひっく……がいぢょお？｣



｢…悪い。ただの八つ当たり。最近、お前と会えなくて、イライラしてた。｣


ドキン…


｢嘘だから。下僕なんて、思ったことない。俺はお前を…。｣



｢…かい、ちょう？｣



ドキン、ドキン…



｢未羽…｣



体を離されて、至近距離で会長と目が合う。
悲しそうな顔の会長。



｢やっぱ、ダメ。俺のこと…嫌いになんないで。｣



私が、嫌いって言ったのが、悲しかったの？
だから、そんな顔してるの？

そう思うと、胸がキュンとした。



｢…私も、嘘です。嫌いになんて、なりません。｣



｢未羽……｣



照れたように笑う、会長。

だんだんと、会長の顔が近づいてきて…


｢ん…｣


キス、された。



とても、優しいキスだった。










.