「お久しぶり。瑠璃子さん…」
丁度馬車を待っていたら
昴さんが現れた
「……何か御用ですか?昴さん、」
はははと笑った。
白々しい人…。
ある程度の距離を
とりながら 彼を見た
「お茶でもどうかと思いまして…。嫌ですか?」
「出来れば御断りさせて頂きたいです。私あなたを信用してませんので…」
ひきつった笑顔で言った
「そうですね。反省してます。久白兄さんからも言われました」
―昴には言っておきますから…。
―身内の恥ですから。
「……失礼な事お聞きしますけど昴さんは本当に藤堂先生の御親戚ですの?」
昴さんは シャツの
襟を正しながら頷く
「間違いなく親戚ですよ。まぁでも久白兄さんは親戚の中でも異端で…、弟に家督を継がせてるくらいだから…」
「何ですか、そのお話。止めて下さい、藤堂先生は…」
昴さんはにこと笑った

