「英語が本当に苦手なんですね。四条さん…」


倉田先生に
質問を言ったら笑われた





「人には向き不向きというものがありますので…。」




「そうですね。…宿題頑張って下さい」





教科書を持ち
わたしは職員室を出た








失礼だわ。倉田先生、




「何を怒った顔されているんですか?瑠璃子さん」



「藤堂先生!」






職員室から少し離れた
渡り廊下に先生はいた





「…別に怒っていません。」



馬鹿にされたなんて
恥ずかしくて言いたくない



「大方、倉田に何か言われたんでしょう?」





分かってるなら
言わないで欲しい




「そんな事で怒ったりしません。」



ハハハ、と先生は笑った。






3日前、先生に告白した




返事は聞いてないけど、
文句は言わないから




私は先生の近くにいる。






「倉田も心配なんですよ。」



私の英語の成績
はあまり良くないから


先生も心配には
なるかもしれないけど






「―先生として。」



目を細めた。




こういう顔を見ると
先生は優しいと思う