くじら





仕方ないので
読書でもする事にした






最近 仕入れた新書




パラ パラと本をめくる。



雨の音がうるさいけど
どうにもならない。























「瑠璃子お嬢様…!」


コンコンとノックがした




執事の松田さんが入ってきた




「どうしたの?お客様?」

「……藤堂様がいらしてるのですが。いかが致しましょう?」






「何してるの通して差しあげて!…、お風呂も…」




こんな雨の中何をしに!








慌てて 下に行くと
先生は玄関の戸に


寄りかかっていた。



「藤堂先生!……大丈夫ですか、何で雨の中…」



先生は びしょ
濡れで寒そうだった




「―……途中歩いたからずぶ濡れに…」


視線が フラフラしてて
声も小さかった