くじら















「瑠璃子さん、無事で良かった!」




学校に行くと
亜美子さんは駆け寄ってきた




「あ…亜美子さん、ごめんなさい。でも何もされてないから…」




そう 良かったと
亜美子さんは 笑ってくれた









私の表情は
ちょっとひきつっていた




かもしれない…








―先生が帰り際に言った事。






『瑠璃子さんを助けたのは僕ですが、それを貴方のお友達には言わないように…。』




私は何でですかと聞くと、少し険しい顔で






『もしかしたら…、花園さんが仕組んだ事かもしれません。憶測でしかありませんけど…』




まさか そんな事…
亜美子さんが。






「瑠璃子さん…、大丈夫?」



「えぇ、教室に行きましょ」







一瞬考えた


けど まさか、そんな事ない…