電話があって織人さん家
に行くと綾子さんが待っていた





「瑠璃子さん、いらっしゃい…あのね……先生が……」



「先生…?」



藤堂先生…?



今朝まで一緒に
いたけど何かあったの…





「お待たせしてすいません。瑠璃子さん…綾さん余計な事はまだ言わないで…」


「なによ!余計て…先生が花園さんに誘拐されたんでしょー」



「綾子さん!」




誘拐…
花園…亜美子さんに




織人さんは
はぁと息をはいた…





「瑠璃子さん。落ち着いて聞いて下さい…藤堂先生は今日花園さん宅に…連れ去られました。」



「…なぜもしかして白鴉をやめるのを…」



織人さんは
腕組みをして言った



「…仮定の話だけど、ありえます。花園家は三高家と親戚です、…花園の人間の仕業でしょう。それに藤堂家も関わってる…」




「亜美子さんが?」



綾子さんは
じぃと織人さんを見た



「あり得ないわ。亜美子さん大人しいし、いい人だわ。私は苦手…だけど、」





「あり得ないなんて無いよ。もしかしたら彼女も先生が好きかもしれない…下手に手は出せない。」