くじら






翌日は7月初めだった。











「暑いわーね、瑠璃子さん。」




綾子さんは、教科書を
うちわにしながら扇いでる




亜美子さんは今日欠席だった。





教室の窓からは
きれいな青空が見える



「…瑠璃子さん、夏休み入ったら織人さん所の別荘にいらっしゃらない?」



「避暑…どちらに?」



「軽井沢に別荘があるの。」




軽井沢かぁ…

綾子さんはふふっと笑った





「先生も一緒に来てもらいたいわ、瑠璃子さん」





「あはは…は、」






もしかしたら、
別れるかもしれないのに…