くじら


織人さんも
受け流しながら言った




「あの…綾子さん…」



言ってしまい、けど



「この前公園で織人さんと一緒に見てしまって…。」






―彼女は信頼
できる性格ですよ。




「言いたくなかったら言われたくても大丈夫ですよ。…綾さんが勝手に騒いでるだけだから…」



「ちょっと織人さん、」



はぁと息をつき綾子さんを見た




「…、一応付き合ってはいるの。先生と」



「…え、瑠璃子さん」



綾子さんは
ハッとした顔で私を見る




「でも、秘密にしとかないと皆にバレたら大変な事になってしまうから…。」






綾子さんには言っても
きっと大丈夫






先生の言葉を信じる






「確かに教師と生徒。しかも令嬢とだからな、バレたらとてつもない醜聞だな…」





綾子さんは
真剣な顔をしたけど

パッと笑顔になった




「…そうよね。でもっ好きなのよね!ならきっと大丈夫。私も協力するわ、ね、織人さん」




「…俺も?」