トントントンッ…… 俺が着替えてから階段を降りると、キッチンの方から野菜を切る音が響いていた。 「お待たせ」 「うん待ってたよ、お兄ちゃん。 あっ、そうだ冷蔵庫からケチャップ出してくれる?私、野菜もうすぐ切り終わるから」 「はいはい、ケチャップね。 あと綺、あんまり早く切るなよ…指切れたら危ねぇーし!」 「うん、分かってるって…心配しなくたって、痛ッ……」 悲鳴と同時に綺の方を振り向くと、血が出ている指先を押さえている姿が目に入った。