「………あっ」



霞がかったあたしの頭の中に"ぱっ"と浮かんだ彼の顔



「ちーくんって…千歳くん?あなた千歳くんなの?!」



あたしの言葉にとたんに表情がかわりニッコリと笑った



ああ…そうだこの笑顔には見覚えがある



八重歯を除かせてニッコリと笑ったその顔…



「思い出してくれたんだね"ひーちゃん"」



「ひーちゃんはやめて」



「昔はそんな事言わなかったのに…ひー…陽菜ちゃんは変わったね」



千歳は"はぁー"とため息を吐いた