「はぁっはぁっ」 彼は相当疲れていて、 よろよろと今にも 倒れそうに走っている。 周りの注目を集めているのは、 それだけじゃない。 金のような茶髪に、 よれっとしただらしない服装。 走る度にジャランジャラン うるさくてたまらない、 ズボンに繋がれたチェーンの財布。 顔は、・・・揺れすぎてよく見えない。 今までこんな男 見たことない。 ・・・といっても、高校入ってから まだ三ヶ月だが。 でも同じ制服を着てるので おそらく同じ高校だろう。