「杏南~!!
部室いるか~?」


下から聞き覚えのある声がした。
下を除くと恭也くんが笑顔で手を振っている。
なんか可愛い笑顔・・
あれ・・? アタシって
こんなキャラだったっけ・・

「恭也く~ん!!
おはよ~♪」


「お前、鍵持って行ってねぇだろ?
岡野が持って行ってやれって。」

「うん、今取りに行くよ!」


アタシは急いで階段を駆け下りる。
階段を下りると恭也くんが
呆れたように微笑んでいた。

「お前は練習好きだな。
羨ましいよ・・」



「恭也くんだって練習してるじゃん?
アタシより偉いじゃん。」


ポンッ。恭也くんの手がアタシの頭に
乗っていた。
そしてわしわしと撫でる。

なんか安心する。
恭也くんとお兄ちゃんって似てる・・


「俺先行ってるから。」


「うん///」


スッと手が離れる。
そして恭也くんはスパイクを持って
行ってしまった。

アタシも行かないと・・
部室からスパイクを取りに行く。
ふと自分の顔が紅くなっていることに
気が付く。
心臓もまだ早く脈を打っていた。



アタシって・・