愛しい人へ



「あ、ああ。朝、駅でひとりでいた。」



「彼氏いなかったのか?」



「ああ。でも・・・・」


林は少し言葉につまる


「でも・・・ なんだよ??」



俺は乱暴に聞いた。





「近寄れなかった。」



「?」 




俺と一緒に聞いていた男子も

不思議そうな顔をした。






「なんで?」


俺は聞いた。





「マスクしてたけど、
 夏木の頬すごく腫れてた。
 遠くからでもわかった」




その言葉にみんなシーンとしてしまった。