「ほら、昨日話しただろ?」







俺がソラをじーっと観察しているように見ていると、風間がそう言った。







「このクラスに、カリスマモデルがいるって…」







カリスマモデル?







あ、そうだ。
そんな話、昨日聞いたな。







「なかなか学校に来ることはないのになぁ。遥はラッキーだったみたいだな」







俺は風間の言葉が不自然に感じた。
なぜなら昨日風間が俺に言ったことと少し矛盾していたからだ。







「そうなの?でも風間は、昨日俺に『遥ならすぐ会える』って言ってなかった?」







俺がそう言うと、風間はあれ?と少し考えると、急にあせりだした。







「あっ!しまった!俺そういや言ったわ。あっちゃ〜、忘れてた…。」







風間がやらかした表情をして、俺から目をそらした。







なんだよ?
やっぱりなんか意味があるのか?
俺はカリスマモデルとすぐに会えるっていうのは。







「なんだよ?そろそろ教えてくれてもいいだろ?俺がすぐ会える理由!」







「だ、だ、だめだめ!まだお楽しみはとっておきたいんだ!なはははっ」







またごまかそうとする風間だが、俺は絶対聞き出してやりたくなった。







すると、その時。







「おっほん。それでは私が遠山君にその理由をお話いたしましょう。」







後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。







「げっ!西川!」







それは、まさしく西川くるみの姿であった。
風間は、西川の姿をみると顔をひきつらす。







そういや、西川さん。昨日は学校休んでていなかったみたいだけど、同じクラスだったな。