残された原田は土方に困ったような表情を向ける。
「不器用だな〜、土方さん。」
「うるせぇ。あんなクソガキどうなろうが最初ッから関係ねぇーよ。
ただ、間者かも知れねぇやつに新撰組の重要機密なんか聞かれたら最悪だと思っただけでぃ」
土方にしては珍しく饒舌になっていた。
「はいはい。大丈夫ですよ!俺らがちゃ〜んと見てますんで!」
「…ふん」
左之助の言葉に土方は鼻で笑っただけだった。
隊士たちが目を輝かせて邸内を右往左往している中、楓はまっすぐ沖田の部屋へ向かった。
沖田の部屋は楓の部屋の隣であった。
縁側からは八木家の内儀手作りの庭園が望めるとても心地よい閑静な場所に沖田の部屋はある。
「総司、茶屋に行くで!」
縁側の障子越しに沖田に声をかける。
すると、壊れそうなほど勢いよく障子戸が開かれた。
「騒がしいなっ!何事や?!」
そう言った楓の目に飛び込んできたものは、快晴の空と同じ色の羽織であった。
羽織の袖口には白く山形のダンダラ模様が染め抜いてある。
「不器用だな〜、土方さん。」
「うるせぇ。あんなクソガキどうなろうが最初ッから関係ねぇーよ。
ただ、間者かも知れねぇやつに新撰組の重要機密なんか聞かれたら最悪だと思っただけでぃ」
土方にしては珍しく饒舌になっていた。
「はいはい。大丈夫ですよ!俺らがちゃ〜んと見てますんで!」
「…ふん」
左之助の言葉に土方は鼻で笑っただけだった。
隊士たちが目を輝かせて邸内を右往左往している中、楓はまっすぐ沖田の部屋へ向かった。
沖田の部屋は楓の部屋の隣であった。
縁側からは八木家の内儀手作りの庭園が望めるとても心地よい閑静な場所に沖田の部屋はある。
「総司、茶屋に行くで!」
縁側の障子越しに沖田に声をかける。
すると、壊れそうなほど勢いよく障子戸が開かれた。
「騒がしいなっ!何事や?!」
そう言った楓の目に飛び込んできたものは、快晴の空と同じ色の羽織であった。
羽織の袖口には白く山形のダンダラ模様が染め抜いてある。

