「おやおや!!鬼の副長さんはこんな幼い女子にも嫌われてしまったようだな?わははは!!!」
芹沢は、留めの一発を土方に浴びせた。
その時、門のほうから数人の男たちがやってきた。
「芹沢先生!!たった今隊服が届きました」
「おう!新見。やっと来たか!!今行く!
では楓、時間は問わん。今夜わしの部屋へ来い」
芹沢とさっき来た数人の男たちの背中を見送った後、楓は廊下の柱によりかかってこちらを睨んでいる土方に向き直った。
「なんで嘘つく必要あったんですか?」
「…必要ないのに嘘つく馬鹿はいねぇ」
絶対に理由を教えてくれそうにない土方に楓はため息をついた。
「まぁどうでもええですけど。左之〜!団子食べ行こ」
そう言って庭からさっさと立ち去ってしまった。

