「へぇ〜、こんな幼い女の子が入隊希望かぁ!俺は永倉新八。一応、浪士組の二番隊組長だ。君、名前は何ていうんだい?」

わざわざ稽古を中断して永倉と名乗った男はこちらへ来た。


組長と言っているが見た目は二十代前半くらい。沖田よりも背は小さく、男としては小柄だ。目はたれ気味でとてもやさしそうに見える。


「そういえばまだ名前聞いていませんね」


「…お前なぁ」

永倉はため息混じりに沖田を見た。


「赤城楓」


沖田、永倉はそろって楓の方をむく。

「あかぎ…かえで。じゃあ楓ですね!きっと私より年下でしょうから呼び捨てにします!あ、でも私のことは総司でいいですよ?」

「どこに年下の根拠があんねん?!うちは十七やっ!!」

「やっぱり年下じゃないですか」



「……へ?自分、いくつなん?」

「二十ですよ?」


「…」