「ん?」
後ろにいた隊士が鴨川の土手に人だかりができているのを見つけた。
どうやら喧嘩ではなさそうだ。
(特に気にかけることもないか)
と思って通り過ぎようとした。が、暇を持て余した青年・総司にとってはどんな些細な事でも暇つぶしにさえなればいいのである。
「行きましょう!!」
唖然とする隊士達にお構いなしに満面の笑みを湛えながら土手の方へ駆けていってしまった。
「仕方ない…行こう」
彼との巡回ではこのような事態は日常茶飯事らしい。
隊士達も半ば呆れ気味に土手へと急いだ。
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