「…なぜそこまでして受け取らせたいんですか?」


「くっくっ…。まぁ、お礼といったところだ。
お前にはいつもお梅の相手をさせているからな。
これからもよろしく頼むぜ?」




(あぁ…。この人は)




――自分の行く末に気づいてるんだ



白い歯をむき出しにして豪快に笑顔を見せる芹沢だが、ほんの僅か、愁いの心が見え隠れしていた。