―・・・少年が遠くへ去ってから猫を持ち、 俺は重い腰を立ち上げ、家へと向かって歩き出した。 徐所に朝日が昇り始め、辺りが明るくなる。 黒猫と俺の姿が、影となって落される。 昇る太陽は眩しくて、冷たくなる猫の温度と比例して温かみを増す。 俺は家の庭の桜の木の下に黒猫を埋める事にした。 埋める時にはもう、猫は完全に冷たくなっていて「死」を感じた。