「野猿のようでしたよ」 それがなにか? と、なにも気にしない言い方。 「君の友人は大変だったろうな……」 「なにが仰りたいのでしょうか」 「いや……想像してみたのだ。いったいどんな子女が木に登って野を駆けずり回るのか、とな」 リッキーはむせかえって咳き込みながら胸を叩いた。 「ああ、すまん。ひょっと、思いついてな。深い意味はない」 それよりも、と、王子は付け加える。 「こいつはだれにも秘密にしておかなきゃならない。城下でも宮中でも」