勿忘草

彼女はナイフでコロッケを切り、フォークで恐る恐る口へと運ぶ。


オムライスカレーを食べながらその姿を見守る。


そして口へ含んだ瞬間、彼女の顔が輝いた。

「ー!!」


そして俺の方を向いて一言。



「美味しい!!すっごく美味しい!!」


笑顔でそういいながら次々と口に運ぶ。





「…そっか。そりゃ良かった」



どうやら喜んで貰えたみたいだ。





クリームコロッケ…




心音の大好物。


ふとそんな事を考えながらご飯を頬張る。



俺達はお互い腹が減っていたため、テーブルの上にあった料理をあっという間に平らげた。



すると店員が皿を下げてゆき、代わりにこれを持ってきた。

「こちらキャラメルパフェで御座います」


そういいながらシオンの目の前にパフェを置く。



「これ…」


「食後のデザート」



彼女は俺の顔を見ると、パフェに視線を戻した。


そしてスプーンですくい取り、パクリと一口食べる。


すると彼女は再び顔を輝かせた。


「美味しい!!総護君なんで私の好きなもの分かるの?」

そう言いながら、嬉しそうにキャラメルパフェを食べる姿を見て、重なる。




心音と。