勿忘草




「うわぁ…」



料理を盛り付けて我ながら小さな歓声をあげてしまう。



私が作ったのは、もやしと大根と人参の冷しゃぶ梅ダレがけ。


空木さんが考えた料理らしい。



大きな皿の上に敷き詰められたもやしと、細切りの大根と人参の上に、
冷しゃぶが乗っかっていて、
全体には赤い梅ダレがかかっている。




透き通って鮮やかな色の野菜と梅ダレが夏らしく涼しくて、
食欲をそそらせた。


我ながら凄く良い出来だと思う。



「おぉ、とても綺麗な仕上がりです!」

出来た料理を見た空木さんが、感心したように言う。




「おっ!すげぇうまそう」




空木さんの声を聞き付けたのか、
さっきまでソファでくつろいでいた総護君が、いつの間にか目の前にいた。





「こちらも出来ましたし、そろそろ食べましょうか。」




「よっしゃ!やっと食える」



彼は待ってましたとばかりににっと笑う。





料理は私の仕事だけれど、
そんなにお腹が減っていたなら、少し手伝ってくれれば良かったのに。



そう思いながらも、
なんだか彼に頼られているみたいで凄く嬉しかった。



そんな事を思いながら私は料理をテーブルへ運ぶ。