勿忘草









近くのスーパーに寄って買い物を済ませた私達は、総護君の家へ向かう。



買い物の最中は、
空木さんに食材の選び方や、値段の目安を教えてもらった。



総護君によれば空木さんは料理の腕もかなりのものとか…




スーパーからは10分程で総護君の家に着いた。












「大根と人参は細切りにしたら、氷水にさらして下さい。」


「はい。」



そうしてキッチンを借りて、空木さんと私で夕飯を作っていた。


総護君はリビングのソファで、雑誌を読んでいる。




言われた通りに、大根を細切りにしてゆく。


「とてもお上手です。手際もいい。」


「ありがとうございます!」


空木さんに誉められて、頬がほころぶ。



「体が覚えているのでしょう。きっと記憶を失う前は料理をしていたんでしょうね。」


空木さんはそう言って優しく笑うと、
味噌豆腐が蒸されている鍋の火を止めた。




「…そうかもしれません」



自分でもなんとなくそう思った。



料理をしているときは、体が覚えているように動く。




それになんだかとても楽しい。



きっと私は料理が好きなんだと思う。





「では水気を切ったら皿に盛り付けて、その上に茹でたお肉と先程作った梅ダレをかけましょう」



「はい!」